宴の毎日、鬱の日々
イラスト描いたり日記書いたりしたいなーって思ってます。 気付けばコンコレの事ばかり。
長編の予感……!
- 2014/03/06 (Thu) |
- 小説 |
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黒い雲の渦巻く空。
枯れた大地。
よく分からない何かの鳴き声呻き声。
魔界。
それはまるで人間の心の奥底にある黒さを形容したような場所だった。
「うっひゃー……すっげー景色」
「ようやく着きましたね」
「ああ」
「早くヤローのアジトに行きやしょーぜ!ゆーしゃさま!」
「待て。そう焦らない方が良い。
此処はもう敵陣。気を引き締めて行った方が良い」
「サーの言うとおりだ。緊張感を持って挑むぞ」
「あいあーい!」
人間。
元来彼らは、その場所には住まわぬ種族であるはずだ。
当たり前である。
彼らは人界からの使者。
否、魔王討伐のために派遣された勇者一行である。
僧侶のココ、格闘家のヒュージ、魔術師のサー。そして、勇者のアリー。
4人は数多くの戦闘を経てきた。
時に血を流し、涙を流し、笑みを零し合い、ここまで来たのだ。
最終決戦。
今回はそう名付けて良いだろう。
魔界到着から数時間後。
城へ潜入した勇者一行は、魔王の間の扉の前で最後の会議を行った。
「『ヒールレイン』!」
ココの回復魔法により、徐々に体が癒えていった。
あれだけ買いこんだ薬ももう残り少ない。
「いいか。此処まで来たんだ。もう後戻りはできない。
逃げてもまた別の魔物にぶち殺されるのがオチだ。
全力で、それこそ死ぬ気で戦うんだ」
丸くなり、出来るだけ小さな声で作戦を伝えた。
「……以上が、今回の作戦だ。
皆、行くぞ!」
「「「「オオッ!」」」」
魔王の間の扉を開ける。
側近であろう魔物が左右に一人ずつ。
その中央には禍々しい玉座。
その上に座る、魔王。
「よく来たな。虫けらども」
「来てやったぞ。最低野郎」
腰に差した剣を抜き、魔王の方へ向ける。
「我が名はアリー・ラエル!第68代勇者として、貴様を殺す!」
「ほう……」
左右の側近が咄嗟に身構えたが、魔王の静止を受け、すぐに構えを止めた。
魔王は玉座から立ち上がり、一歩前へ歩いた。
「面白い。久しぶりに楽しめそうだ」
一歩、また一歩、アリーに近づく。
それでもまだ剣は、魔王の頭へと向いたままだった。
剣が頭に触れる直前の位置で魔王が立ち止った。
「我が名はマオディナーク・ルオ=ホーレーブルック。第75代魔王として、貴様を……殺す」
「……やれるもんなら」
剣が降ろされる。
と同時に、アリーが魔王に飛びかかった。
「やってみやがれ!!」
最終決戦。開始。
枯れた大地。
よく分からない何かの鳴き声呻き声。
魔界。
それはまるで人間の心の奥底にある黒さを形容したような場所だった。
「うっひゃー……すっげー景色」
「ようやく着きましたね」
「ああ」
「早くヤローのアジトに行きやしょーぜ!ゆーしゃさま!」
「待て。そう焦らない方が良い。
此処はもう敵陣。気を引き締めて行った方が良い」
「サーの言うとおりだ。緊張感を持って挑むぞ」
「あいあーい!」
人間。
元来彼らは、その場所には住まわぬ種族であるはずだ。
当たり前である。
彼らは人界からの使者。
否、魔王討伐のために派遣された勇者一行である。
僧侶のココ、格闘家のヒュージ、魔術師のサー。そして、勇者のアリー。
4人は数多くの戦闘を経てきた。
時に血を流し、涙を流し、笑みを零し合い、ここまで来たのだ。
最終決戦。
今回はそう名付けて良いだろう。
魔界到着から数時間後。
城へ潜入した勇者一行は、魔王の間の扉の前で最後の会議を行った。
「『ヒールレイン』!」
ココの回復魔法により、徐々に体が癒えていった。
あれだけ買いこんだ薬ももう残り少ない。
「いいか。此処まで来たんだ。もう後戻りはできない。
逃げてもまた別の魔物にぶち殺されるのがオチだ。
全力で、それこそ死ぬ気で戦うんだ」
丸くなり、出来るだけ小さな声で作戦を伝えた。
「……以上が、今回の作戦だ。
皆、行くぞ!」
「「「「オオッ!」」」」
魔王の間の扉を開ける。
側近であろう魔物が左右に一人ずつ。
その中央には禍々しい玉座。
その上に座る、魔王。
「よく来たな。虫けらども」
「来てやったぞ。最低野郎」
腰に差した剣を抜き、魔王の方へ向ける。
「我が名はアリー・ラエル!第68代勇者として、貴様を殺す!」
「ほう……」
左右の側近が咄嗟に身構えたが、魔王の静止を受け、すぐに構えを止めた。
魔王は玉座から立ち上がり、一歩前へ歩いた。
「面白い。久しぶりに楽しめそうだ」
一歩、また一歩、アリーに近づく。
それでもまだ剣は、魔王の頭へと向いたままだった。
剣が頭に触れる直前の位置で魔王が立ち止った。
「我が名はマオディナーク・ルオ=ホーレーブルック。第75代魔王として、貴様を……殺す」
「……やれるもんなら」
剣が降ろされる。
と同時に、アリーが魔王に飛びかかった。
「やってみやがれ!!」
最終決戦。開始。
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